真杉匠が競輪祭初制覇――。今年最後のGⅠ「第65回競輪祭」の決勝戦が26日、小倉競輪場で争われ、真杉匠(24=栃木・113期)が優勝。賞金4590万円(副賞含む)を獲得した。真杉のGⅠ優勝は8月の西武園オールスター以来2回目。2着は松井宏佑、3着は松浦悠士の決着だった。なお競輪祭終了後に12月30日に立川競輪場で行われる「KEIRINグランプリ2023」の出場選手が決まった。
修正力を示して今度は自力戦でGⅠタイトルを獲得した。真杉が8月の西武園オールスターに続く今年GⅠ2冠を達成。立川グランプリへ最高の勢いがついた。
決勝は、見せ場をつくれず7着に終わった4日目のダイヤモンドレースに続いての単騎戦だった。
「勝負圏にいられなかったダイヤモンドレースの失敗を生かせた。先行すると思っていた南関勢の後ろを取れたし、自分じゃないくらいうまく動けた」
太田の捲りに合わせて踏み上げると、踏み遅れた簗田をさばいて松井後位を奪取。直線で鋭く抜け出すとゴール後は右手を突き上げた。オールスターは関東4車の番手回りで吉田拓矢の先行に乗ってVだった。今度は自らの攻めでの戴冠。栃木勢では00年の神山雄一郎以来、23年ぶりの競輪祭優勝だ。
「吉田さんの優勝(21年競輪祭)は覚えています。年齢も遠くないし、刺激を受けました。神山さんはGⅠ16Vですか、あと14回…、頑張ります」
GⅠ2冠を引っさげて年末の大一番に臨む。グランプリも関東は1人。再び単騎での戦いも考えられる。
「いいイメージができたし、この流れで行けたら」
賞金ランク2位に浮上した24歳の若武者は、大一番でもてっぺんを目指す。
◇真杉 匠(ますぎ・たくみ)1999年(平11)2月1日生まれ、栃木県宇都宮市出身の24歳。作新学院高卒。18年7月プロデビュー。師匠は小田倉勇二(埼玉=91期)。主な優勝は第66回オールスター競輪(23年)、第65回競輪祭(23年)。通算成績は469戦188勝。1㍍75、76㌔。血液型A。
◆次走斡旋 優勝した真杉匠と3着の松浦悠士は12月7~10日の別府GⅢ、2着の松井宏佑は12月2~5日の伊東GⅢ。